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5魚種制覇・V34 頂点への道程 山元八郎⑩
1998年、ダイワのフィールドテスターが、東京都八丈島の磯に一同に会し新製品の竿のテストを行った。強風でウネリも高くサラシがあり、仕掛けの馴染みは最悪となりグレの喰いは渋かった。
その中で、私は良型のグレをコンスタントに仕留めることが出来た。釣り方は、ウキを沈め風の影響やサラシなどでウキを飛ばされないように、オモリを重くしてウキを沈め穂先でアタリを取っていた。
当時ダイワの竿担当の木村さんは、私の釣り方を見て「沈め探り釣り」と名付けてくれた。穂先が柔らかくて感度も良く新釣法の竿として発売すると、爆発的に売れると共に、沈め釣り釣法が流行していった。ウキを沈める事で仕掛けが安定してポイントからずれにくく、抜群の効果があり釣果は伸びた。しかし、ウキが沈んで見えなくなり、仕掛けが何処を流れていて何処で食ったのか、タナのアタリの場所が解り辛かった。そこで沈め釣りの釣法で、目印感覚のアタリウキを考案した。
アタリは、道糸の走りや穂先で取り掛け合わすので、沈み根の多い場所や深いタナで釣れると合わせが遅くなり大型の魚ほどバラシも多くなる。その点、2段仕掛けはアタリウキが浮いているので、アタリが鮮明でタナも分かり効率よく探る事が出来る。当時はマイナスウキ(水中ウキ)がアタリウキよりも小さく、潮の流れや仕掛けの馴染みが分かるものの、アタリウキを引っ張って行く効果は少なかった。
①サラシが強い時は、上層ほど仕掛けが早く沖へと飛ばされる
②強いサラシでも、中・下層の潮は穏やかで仕掛けが安定する
沈め釣り
◎ウキを沈めて穂先でアタリを取るとよく釣れるのが沈め釣りで、オモリを重くして狙えばアタリが出る
2002年に和歌山県出雲の磯へ釣りサンデーのビデオ【グレ“変幻速攻”山元八郎のすべて】の取材に出掛けた。まだ薄暗い中で仕掛けを作りセットをしていた時だった。小さなウキが上側、大きなマイナスウキが下にしていた仕掛けを見て、ウキを反対に付けていますと言われた。その時の発想が、マイナスウキを大きく重くすることで、中層潮をしっかりと掴んで上の小さなアタリウキを引っ張り、ウキの感度を良くするためだった。これは沈め探り釣りの特徴と2段ウキ仕掛けの利点を合体させたのである。
軽くて小さなウキは感度がよく、小さなアタリでも良く分かり、それまで使っていた2段仕掛けよりも圧倒的に釣果が上がった。沈め釣りで分かりづらかった、喰うタナがしっかりと把握できる事で、【タナプロ】と名付けることにした。
潮の流れがわからない。仕掛けの馴染みが良い。小さなアタリでも分かるので、「食い渋ったときのタナプロ頼み」の仕掛けとして、現在でも多くのグレ釣り師に愛用して頂き嬉しい限りである。
タナプロセット 遠投用・レギュラー・ツーシンカーセット
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