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PRO YAMAMOTO_株式会社山元工房

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5魚種制覇・V34 頂点への道程 山元八郎⑬

チヌかかり釣り優勝!!

魚種により全国大会が開催される時期はそれぞれに異なる。アユが6月~8月、9月はキス、かかり釣りでのチヌ釣りは9月と11月、ハエとグレは10月、11月が年間のスケジュールだった。その中でも優勝に縁がないのは、かかり釣りのチヌ釣りである。釣り竿も、魚種により全く異なってくる。アユ竿は9メートルもある長い竿、キス釣りに使うのは穂先が硬くて遠投できる4㍍程の竿。チヌ竿は、1,3㍍と短くて非常に穂先が柔らかい。

 

チヌのかかり釣りは、他の魚種と大会が重なることが多々あり、ぶっつけ本番で試合に臨むこともあった。その釣り方は、1,3㍍前後の短い竿を使いダンゴの中にサシエを入れて海底に落とし穂先でアタリを取る独特の釣り方である。かかり釣りを専門にされている釣り師も多く居て到底勝つ見込みはなかった。私もこの釣りは面白く夢中になり、色々と工夫を重ね自分で穂先まで作ってしまった。

静岡県・清水港での大会

 

優勝のチャンスはあったものの、最後の詰が甘くて逃した試合も何回かある。1997年(平成9年)JFT第8回全日本チヌ釣りトーナメントは、京都府の久美浜で32名の選手によって開催された。4回戦を勝ち上がり決勝戦は生島泰さんと対戦した。規定以外のサイズのチヌは有効点で勝って居り、次のアタリは良型チヌと思ったが、なんと40センチを超す外道のヒラメである。お世話役の役員の方から欲しいと懇願されタモに入れたまま差し上げた事もあった。

 

その後、本命チヌが釣れてタモを探すと手の届かない場所に置いてあり、立ち上がり取りに行った瞬間に痛恨のハリ外れである。対する生島泰さんは終了間際にチヌを釣り上げ優勝を逃してしまった。チヌ釣り王座決定戦では、第13回長崎県対馬で準優勝。第14回は徳島県鳴門市堂の浦で最後の1投で対戦者に釣られて準優勝に甘んじる。第17回大会静岡県清水港は、開始後2時間でお互いに入れ食いとなり、30匹対31匹の接戦で敗れて準優勝。第18回大会も同じく清水港で行われ、又も準優勝で優勝から遠のいてしまった。

 

 

静岡県・清水港での王座決定戦で敗退し準優勝

 

2003年(平成15年)も第14回全日本チヌ釣りトーナメントは、京都府久美浜で開催された。20センチ前後の小型チヌが多く釣れ、ハイスコアの試合が多く手返し勝負で4回戦を勝ち上がった。決勝戦の相手は徳島の正木義則さんで、年間を通してかかり釣りをされている名手である。入れ食いまではないものの、お互いの竿が交互に曲がりどちらに軍配が上がるのか分からない接戦となった。

 

計量の結果、何と9匹対9匹の同数である。規則では同数の場合は、1匹の長寸で決めるルールだが、何度検寸してもお互い24,2mmで同じ大きさにより2人が優勝を分け合った。結果念願であった、キス、グレ、アユ、ハエ、チヌの5魚種の制覇となり前人未踏の快挙となった。

 

 

徳島県勢で優勝を分かち合った

 

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次回もお楽しみに!

 

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